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日産プリンス埼玉 「褒める文化」を醸成 

サンキューカードを導入

日産プリンス埼玉(髙田泰伸社長)は、4年前から全社的な取り組みとして「サンキューカード」を活用している。当初は管理職が部下を積極的に褒めるという「褒める文化」を醸成することを目的としていたが、今では全スタッフが同僚、先輩や後輩、上司や部下との間で、日頃の感謝の気持ちを伝え合う感謝のカードにもなった。新入社員を含め、全社員に気配りや思いやりの心が育まれている。

右から竹田店長、小久保係長、田沼主任、上野工場長
「画伯」と言われる社員が書いたカード

同社の熊谷店(竹田剛店長)は、サンキューカード導入の代表的な成功事例だ。発行枚数は全店舗の中で1年近くもトップを続け、直近の1年間で3倍に増えた。その中で、毎月100枚近く書いている小久保和幸係長の存在は大きい。仕事に対する姿勢が厳しく強面の印象だが、「感謝を伝えるタイミングを逸した時や、直接言えなかった時、カードに自分の気持ちを書いている」という。
カードの取りまとめや集計と管理を任されている田沼香織主任は、「皆さんが心の中の『ありがとう』をカードに託している。以前はボードに掲示していたので本人にカードが渡るのが1カ月後となり、気持ちが薄れてしまう時もあった。現在は毎日、当事者本人に渡しているので、気持ちがより伝わりやすくなった」と語る。サンキューカードは上野久征工場長が毎朝の朝礼で各メカニックに、田沼主任が営業や事務スタッフにそれぞれ渡している。

「画伯」と言われる社員が書いたカード

竹田店長が全スタッフに声掛けを絶やさなかったことも継続している大きな要因だ。最初は「1日1枚ありがとうと書こう」だったが、今は「毎日書いてもらえるように行動しよう」に変わったという。同店長は「小久保係長の率先した行動が、周囲に良い刺激を与えた。チームワークの良さには太鼓判を押したい」と笑顔で語る。