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自動車業界コラム

設備機器充実で効率化
九州スズキ(野田文久社長)は処遇、待遇の見直しや設備投資、人的戦力増強など、従業員満足(ES)を高める改善を多角的に進めている。社員の意欲向上は業績の伸長にもつながっており、生き生きと働く社員であふれ、持続的な成長を実現していく会社づくりに結び付けている。
 処遇や待遇面は一新と表現して良いほど、近年、大幅に見直した。車販、車検、紹介、サービスの実績に対して設定する報奨金制度は報奨基準と金額を改定。獲得ハードルを下げて、より多くの社員がより多くの報奨金を獲得できるようにした。報奨金はサービス部門でも実績次第で最大で月額8万円にも及ぶ。また四半期ごとに残価設定型クレジットやメンテナンスパック、JAFなど6項目の社内コンテストを定例化。社員の意識改革を促しつつ、総合的な営業力を高めている。各種手当も増設し、社員の総収入を底上げするとともに、退職金の支給規定を見直し従来より大幅に増額するなど、安心して働ける環境づくりを進めている。
そのほか、社員が将来のキャリア形成を意識し働けるように、役職やポストを新設。また産休や育休や有給休暇を取りやすい仕組みづくりなども推進する。休日面では営業・サービススタッフは日曜と祝日は当番制で基本的には休みとしており、業界でもあまり例を見ないシフトカレンダーを採用している。
スタッフの働きやすさの面でも、店舗のリニューアルの推進や設備機器の充実で効率的で生産性の高い環境づくりを推し進めている。
昨年は野球部を新設した。ユニホームや用具類も支給し、社員間の交流機会を増やす活動もスタートした。またユニークな取り組みとして、毎年、社員の子供を対象とした職場見学、体験会イベントを開催。社員、子供双方から好評だという。

※日刊自動車新聞2020年(令和2年)6月23日号より