社長がバースデーコール
札幌トヨペット(沖田俊弥社長)は、社内のコミュニケーションの活性化に取り組み、より活気のある職場づくりを推進中だ。沖田社長は「コミュニケーションが足りなければ人と良い関係が築けない。業務のパフォーマンスも上がらない」とし、率先して風通しの良い社内環境を目指し、全従業員の誕生日に「お祝いの電話」をかけ、社内で評判になっている。
沖田社長による社員へのバースデーコールは、正社員はもちろん、出向社員やパート社員も含め約860人の全員が対象。事前に対象社員の長所や頑張っている点などを情報収集し、お祝いに加えて労いの言葉も掛ける。
スケジュールがタイトな日や出張中もバースデーコールを欠かさない。沖田社長は「社員とのコミュニケーションが深まり、会社の現状を生の声で把握できる。これからも続けたい」と語る。実際に連絡を受けた社員は「やはりモチベーションが上がる」「自分のためにうれしかった」と率直に喜びを語る。
社員が生き生きと活躍できる職場づくりに取り組む企画の一環。その推進役が社内のイベント企画チーム「やるべ! ふぁくとりぃ」。発足以来、多彩な企画で元気イベントを開いている。「やるべ」は「やりましょう」という意味の北海道弁。チームは男性管理職と、人事・総務・経理・人材開発の4セクションから各1人の女性社員がメンバーになってスタート。不定期に会議を開き、多角的な視点で催しを実現しているのが特徴。
沖田社長のバースデーコール企画も女性社員の一言が決め手となったようだ。最初は「バースデーカード」の案もあったとか。「直接お電話の方が喜ばれますよ」。
ほかにも「やるべ! ふぁくとりぃ」は円山動物園で「バックヤードツアー」「動物○×クイズ大会」、地元TV局HBCのスタジオ見学などの「バスツアー」を実施し、ファミリー層が参加した。
今年は1月に社員と家族のためのイベント「餅つき&ビンゴ大会」を本社のホールなどで実施し、20人以上が参加した。子供たちが杵(きね)を手に「よいしょ!よいしょ!」の掛け声と共に臼(うす)の中の餅をつき、大人たちの歓声が上がっていた。餅をついた子供たちは「またやりたい」と笑顔で話していた。今後も多彩な催しを開く予定だ。
※日刊自動車新聞2020年(令和2年)6月23日号より