日産プリンス神奈川の横田菫さんは、ユーザーと自動車整備士をつなぐアドバイザーの仕事にやりがいを見出した。「毎日10個はわからないことにぶつかる」と打ち明けるが、仕事に真摯に取り組むからこそ新しい知識を吸収し、成長につながっている。「クルマのことは横田さんに聞けば大丈夫!」と言われるアドバイザーを目指し、奮闘する毎日だ。
進路選択に大きな影響を与えたのは、高校で野球部のマネージャーとしてチームを支えた経験だった。中学まではソフトボール部で選手として活躍していた横田さんだが、マネージャーの役割となると、監督に叱られることは数知れず。その度に悔しい思いをしたが、次第に何を求められているかがわかるようになった。「マネージャーとして監督と選手をつなぐ役割が自分に合っている」と感じるようになったという横田さんは、テクニカルアドバイザーの業務をマネージャーの役割に重ね、クルマの知識は全くないところからスタートした。「あえて、知らない世界に飛び込んでみたい」とチャレンジを決めたガッツの持ち主だ。
受付の仕方や見積り作成などは、日常業務で身につけていった。「自分の問診次第でテクニカルスタッフにかかる負担が異なる」ため、ユーザーから聞き出すべき内容について先輩にアドバイスを求めるほか、研修では積極的に質問しスキルアップを図っている。
ユーザーアンケートで「横田さんの対応が良かった、と書いていただけることが一番嬉しい」と笑みがこぼれる。「手間を惜しまず声を寄せてくださるお客さまの期待に応えたい」という思いが、横田さんの原動力だ。
もともと人と話すことは好きだが、いざクルマの話題に移ると、自信のなさから尻込みしてしまう面もあるという。クルマに詳しくないからこそ、お客さま目線で丁寧な対応ができる強みを生かし、相談しやすく、頼りがいのあるアドバイザーへの道を歩んでいる。