神奈川日産の百合ヶ丘店は、日産の先進技術を体感できるブランド体験型店舗。もともと営業職だった松本愛梨華さんは４カ月前、同店でクルマの販売を行わず運転支援や電動化などの独自技術「ニッサン・インテリジェント・モビリティ（ＮＩＭ）」について説明する「ブランドクルー」に抜擢された。当初は躊躇したというが「誰にでもできる仕事ではない」と挑戦することを決めた。「会社が与えてくれたチャンスを生かしたい」と話す笑顔には、自身の成長を見据える強い意志がのぞく。
　２年半ほどの営業職時代、松本さんは毎月欠かさず、自分の顧客専用のオリジナルチラシを作っていた。お勧め商品のほか、ブログのように自身の紹介も盛り込んだもので、接客時の話の種になっていた。「高額商品を扱うため、お客さまのことを知り、自分のことも知ってもらって提案したい」との思いからだ。管理ユーザーに勧められ始めたという趣味は、釣り、ゴルフ、音楽など数多ある。趣味の会話からライフワークや家族の話に発展し、新車の成約につながっていった。
ブランドクルーの仕事では、初対面の来店客に対し、相手のニーズにマッチしたＮＩＭを訴求することが求められる。「毎日新鮮で、これまで得られなかったスキルが身に付くと思っています」とスキルアップへの思いが強い。
学生の頃までは引っ込み思案だったという松本さんは、そんな自分を変えたいとキャンペーンガールのアルバイトを選んだ。自分への課題に全力で取り組み、一つずつ着実にクリアする姿に、同社の未来を切り開く強さを感じる。