入社8年目の安楽仁さんは後輩たちからの質問に対し「答えを教えるのではなく、答えの探し方を教えるようにしている」ことに気を付けているという。忙しい現場の中で、先輩からしっかりと教えてもらえる時間をとることが難しい場合もある。自身の経験から「自分で調べ、考えることが大事」と、日々の仕事に取り組んできた。
自動車整備士になろうと思ったきっかけは、16歳になってすぐに原付免許を取得して原付バイクを購入したことだった。「自分でバイクの整備をやりたい」と思い、その後は「車も自分で整備できるようになりたい」「手に職をつけた仕事として整備士になりたい」と思うようになり、整備士になるための道へと進んだ。
就職先にはさまざまな海外ブランドを扱う会社で働きたいと考え、ケーユーホールディングスを選び、傘下のシュテルン世田谷のメルセデス・ベンツ世田谷南に配属された。職場で感じたことは「とにかく楽しくやろうと考えている人ばかり」と、仕事に喜びを感じられる職場環境だった。
日々の仕事では「車種が増え、また同じ車種でもグレードが変わればエンジンも違い、オイルの量も変わってくる。覚えることが多い」というものの「これまでやったことのない仕事をやる時や、外した部品をばらして中を見るときは楽しい」と、知識の取得には意欲的に取り組んでいる。
作業の際には常に「作業をする車はお客さまの所有物。価格が高い低いというのは関係なく、お客さまの財産をお預かりしている」ことを意識し、迅速かつ丁寧な作業を心がけている。また、作業内容はフロントを通してユーザーに伝えることになるが、専門用語や機能、構造などをしっかりと理解することで、フロントがユーザーに分かりやすく説明できるようにすることを目指して研鑽に励んでいる。