山梨ダイハツ(中島健二社長)の大森卓也さんは、車やバイクが好きで2007年に同社の中途採用に応募、他業種から転職した。同社の支援を受けながら独学で16年に2級自動車整備士の資格を取得し、本社勤務を経て19年に竜王店に異動した後も日々の業務の中で努力を重ね、22年には自動車検査員の資格も取得、第一線で活躍している。
当初は「車のことが全然分からなかった」という大森さん、準社員としてPDIグループで納車準備の業務にあたっていた。その際、向上心の強さと真面目に取り組む姿勢を見込まれ、当時の上司に「整備士の資格を取ってみないか」と声を掛けられた。自身は「整備学校を出ていないと資格は取れない」と思っていたが、整備士になる道があることを知り資格取得に向け日々努力したという。社員教育に力を入れる同社で、入社後に整備士資格を取得した先例となっている。
現在の業務内容は6カ月点検や法定12カ月点検、一般修理のほか検査員の仕事にも取り組む。サービスは4ピットでメカニック4人を含む7人体制、月平均500台の入庫をこなす。「整備しお客さまに喜んでもらえたらうれしいし、何かあると周りが助けてくれる。車が分かるようになってきたのが楽しい」とし、人に教えられる整備士になるのが目標だ。
同社では22年4月から本格的に「国家自動車整備資格取得支援制度」を導入。社員の能力向上に向けて業務時間内の研修や費用負担など、整備士資格を取得するため入社後の全面的なサポート体制を敷いている。