千葉マツダで活躍する外国人メカニックの一人。にこやかな表情で話す姿に誠実な人柄がのぞく。真面目に仕事に取り組むひたむきさは周囲のみんなが認めるところだ。
ハノイ工業大学で自動車工学を学んだ。自動車について勉強するうちに、「技術大国の日本でもっと高い知識と経験を身に付けたい」と思った、22歳で来日し、日本語学校の先生の紹介で日本自動車大学校に入学した。
アルバイトをしながらの学校生活は大変だったが、充実していた。友だちもすぐにでき、大学時代にはなかった実習の時間が楽しかった。難しい漢字と格闘しながら、見事に国家2級の資格を取得した。
就職は迷わずに千葉マツダを選んだ。「ベトナムでは2010年代からマツダ車の人気が高まりました。私もマツダ車が好きでしたので、卒業したらマツダで仕事がしたいと思いました」。見学した成田店の工場とそこで働く人たちが明るかったのも入社の動機だった。
配属された当時は満足に仕事の仕方がわからなかった。そんなチイさんを周りの先輩たちは親身になって指導してくれた。おかげで今は受付から点検を一人でこなせるようになった。
心がけているのはチェックを怠らないことだ。「お客さまの安全安心のために作業中のチェックはもちろん、先輩にもう一度チェックしてもらいながら、ミスがないことを確認しています」。
今の目標はマツダの社内資格であるC級を取得すること。「新しいことに挑戦するのが好きです」と話すチイさん。そんなチイさんを同店の中村直也サービスマネージャーは「取り組む姿勢がとにかく前向き。立派だと思います」と評価する。これからの成長がますます楽しみな存在だ。