「難しい故障で修理方法が見つかった際の達成感が大きい。四輪販売店の整備士よりも顧客との接点が多く、バイクを直して喜ばれるのがモチベーションになっている」。
店舗オープン時に入社して以来、まもなく6年目を迎える。高校時代からのバイク好きが高じ、進学校を中退して二輪車整備業界入りを目指した。国産二輪車ディーラーも経験したが、英トライアンフの個性の強さに惹かれて現職に就いた。仕事のやりがいについて「輸入車整備では、国産車では想像できないような事例が少なくないため面白く、より一層高い技術力を求められる。修理件数をこなすほどに腕が上がり、視野が広がる」とし、自身のスキルアップに余念がない。
トライアンフは、大型二輪車を中心に趣味性が高いブランドとして知られる。同社では、整備士が自ら入庫客に修理説明を行う場合が多いほか、担当整備士を指名する顧客も少なくないなど、四輪車整備に比べ顧客との距離感が近いのが魅力だ。店舗やメーカーが主催するツーリングやイベントが人気で、店舗のファン拡大につながっているとし、5月には長野に「トライアンフ松本」もオープンする。
日々心掛けていることについて「常に考えて行動することが重要。一見整備は力仕事と思われがちだが、電子制御が増える中、トラブルシューティングでは十分に考えた上での作業が必須」という。メーカー主催の研修を受講するなどして、自身のスキルアップを図っている。会社としても資格取得についてサポート体制を整えている。
職場環境について「トップダウン式ではなく、意見を聞き入れてくれる自由さがある。人事給与制度や福利厚生面も整備されており、バイク好きならやりがいを感じられる」と話す。