ホンダ東京西（加藤和夫社長）青梅新町店の松村昌和さんは、自宅近くにあった整備工場で働くメカニックに憧れてサービスエンジニアを目指した。手に職を付けたかったことに加えて「車やバイクなど、エンジンがのっているものがとにかく好きだった」ことも理由に挙げる。就活時に同社を選んだ理由は「アットホームで働きやすそうな雰囲気だったから」。入社後も最初の印象は変わらないという。
　サービスエンジニアのやりがいについて「電気回路の診断からテスターを使い、謎が解けたときは達成感がある」という。さらに「お客さまから『ありがとう』と言われたときは嬉しかった」と話す。難しい作業時には先輩に聞き、相談しながら進めることもある。知識や経験が少しずつ増えてきたことを実感するが、一つの作業を理解することで新たな疑問が出てくることもあり、いまは「もっと知識をつけたい」と考えている。一方で、一つのミスが事故につながる可能性もあることから「お客さまの命に関わる作業をする責任も重く受け止めている」。だからこそ、預かりから返却まで、何回もチェックすることを心掛ける。
また、同社では外国人のエンジニアも増加傾向にあり、日本人のようには言葉が通じないからこそ、部品を見せて構造を理解させた上で、作業を見せるなど、工夫して伝えることを重視している。
先進安全装置や自動運転技術などの新技術が進展する中で「複雑な電気回路を総合的にも部分的にも理解できるように、もっと新しい知識をつけたい」と考えている。将来的には国家１級自動車整備士資格の取得を目指す。