入社８年目の溝上隼人さんは「新入社員の頃から上司や先輩に恵まれています」と、職場の仲間に支えられ成長できたことに感謝の思いを募らせる。現場でクルマと向き合うメカニックの仕事から、次のステージとなるサービスフロントに向け、「接客応対力やコミュニケーション力を高めたい」と、溝上さんの向上心はまだまだ止まらない。
　目的なく大学に進学するよりも手に職をつけて働きたいと、自動車整備士の道に進んだ。地元の神奈川県内で働きたいという希望と、専門学校の先生の薦めでスズキ自販神奈川に入社。「『アルトワークス』や『ジムニー』など、スズキ車の面白さを知ったのは入社後から」と打ち明ける。
自身の成長を実感できたのは、入社３年目に工場長の推薦で整備主任者になった時だった。整備の記録簿には溝上さんの確認印が記されるなど責任のある立場だ。うれしさもあったが「これまで以上に気を引き締めなければ」と、命を預かることへの意識が高まったという。
現在、スズキ技能資格の最上級となる１級取得を目指し技術の研さんに励む一方で、サービスフロントのサポートをしながら接客応対のスキル向上に取り組んでいる。「もともと接客は苦手だった」という溝上さんだが、「メカニックも接客力が求められる時代に変わった」と受け止め、安心を提供できるよう丁寧な説明を心掛けている。「お客さまが『自動車ディーラーのプロがクルマをチェックしているのだから安心だ』と思えることが自分たちの仕事」と胸を張る。確かな技術と、それを伝えるコミュニケーション力の向上に、努力を惜しまない姿勢だ。