スズキアリーナ青葉で活躍する市川明さんは、スズキの軽スポーツカー「カプチーノ」のオーバーホールを経験し、大きな自信をつけた。「本来、先輩に代わっていただく内容でしたが、チャレンジさせてくれた工場長に感謝しています」と、成長へと導いた周囲の思いを受け止める。成功体験を生かしたステップアップに、店舗の期待が集まっている。
市川さんは現在、主に点検や車検整備を担当するほか、クラッチの交換作業などを任されている。カプチーノは、車検で入庫した車両だったが、ミッションのオーバーホールが必要だとわかった。車検の担当が市川さんだったため、ミッションのオーバーホールについても、挑戦することになった。
カプチーノの交換部品は廃番となっているため、現存の部品を生かし修理しなければならない。また、エアコンの修理も含め高額な修理代金となるケースで、「お客さまにとって〝かけがえのない一台〟なのだと強く感じていた」と打ち明ける。そうした緊張とプレッシャーの中、整備を終えミッションが動いた時は、「達成感と喜びで、この仕事のやりがいを感じられました」と笑顔がほころぶ。
自動車整備士の父の影響で子どもの頃からクルマが身近だった。父と同じ整備士を目指す中、「これから先必要となる電子制御をしっかり学ぶ」「体が資本となる仕事なので、体への負担が小さい軽自動車を扱うディーラーに就職する」と堅実に進路を選んできた。今、「自分には現場での経験が大事」と、挑戦に前向きな市川さんの未来には、確実に力をつけている姿が見える。