気さくな雰囲気とはじける笑顔で周りを自然と明るくする佐藤和佳子さんは、メカニック歴15年目を迎えた。キャリアの途中には結婚と2度の妊娠・出産を経験。2015年にはダイハツ技術検定1級を取得するなど、子育てと仕事を両立させている。
メカニックに興味を持ったきっかけは、学生時代の友達の多くがバイクや車が好きだったから。「中2までは興味がなかった」と振り返るが、ボンネットを開けたときの「機械が詰まっている感じ」に夢中になった。高校生のとき、将来の進路を決めるタイミングで悩んだのが、保育士とカーデザインと整備士の道。「その時に一番好きだったものを選んだ」。
ダイハツを選んだ理由の一つが軽自動車中心で、かわいいイメージがあったから。会社説明会のときに話した人事担当者の気さくな雰囲気も自分に合っていると感じた。さらに当時通っていた専門学校の先生からは「自分が働きたいと思った会社に行ったほうが良い」と言われたことも背中を押した。「大変なこともあるが、結果として勤め続けているということは合っているということ」と感じている。
現在は12歳と9歳の二人の子育てと仕事を両立する。子どもたちも成長し、それぞれが自分自身でできることが増え、大変さを感じることは少なくなってきた。ただそれでも、ここまで両立できたのは「職場の仲間と家族の協力があってこそ」と感謝の気持ちを持って仕事に取り組む。そして何よりも「仕事が好きだから」と強調する。
仕事の面白みについては「故障診断で突き詰めていく作業」に感じているものの「お客さまとコミュニケーションを取りながら話すのが一番好き」だという。「整備説明のときなどに世間話で盛り上がることもある」。自身の今後については「限界に挑戦すること」と笑顔で語る。「現場が好きだから、気持ちと体力が続く限り、できるだけ整備をやり続けたい」と考えている。