ホンダカーズ柏は、千葉県内のホンダカーズ店の中でもトップクラスのサービス評価を誇る。その本社のある柏の葉店で、サービス現場の先頭に立つのが若きリーダーの岡本さんだ。
最初からクルマに興味が深かったわけではなかった。進路選択で「この世の中からなくならないものは何だろう」と考えた時、真っ先に浮かんだのが自動車だった。進学した専門学校でクルマを整備する楽しさを知り、「人生で一番勉強した」というほど学校の授業に没頭した。
いまはマネージャーとして工場長と現場の橋渡し役を務める。明るく積極的な性格は、若手のメカニックを引っ張っていくにはぴったりの存在だ。何よりもコミュニケーションを大事にし、風通しの良い雰囲気づくりに余念がない。現場にわだかまりができないよう、常に気配りと目配せを忘れない。
管理者の立場にありながらもメカニックとしてのこだわりは捨てていない。それは国家1級資格の取得とホンダサービス技術大会での全国大会出場だ。ともにもう一歩のところまで近づいているだけに「この2つだけは何としても勝ち取りたい。自分を懸けて叶えたい大きなモチベーションです。いまはコロナ禍の状況にありますが、置いてきた忘れ物を早く取りに行きたくてうずうずしています」と語る。
岡本さんをここまで駆り立てるには理由がある。将来を見据えた時に、メカニックに求められるものが大きく変わると感じているからだ。「漠然と整備士を続けるのではなく、次のステップに向けたビジョンを自分でどう描くのか。私はそこを意識していきたいと思っています」。同社の次代を担う頼もしい存在だ。