ネパール出身のタパ・キショールさんは、2021年4月にネッツトヨタ仙台に入社した。積極的に技術を学ぶ姿勢と礼儀正しさを兼ね備え、所属する太白286店の社員から高い信頼を集めている。将来像として「トヨタサービス技術検定1級の取得を目標に、技術力を身に付けたいです」と話すタパさんは、さらなる飛躍を目指している。
ネパールでは、自動車の技術をはじめ物理や化学を学んできた。「日本で車の整備技術を学びたいと思いましたし、日本には安全に整備の仕事ができる環境があります」と一念発起し、17年4月に来日した。宮城県内の日本語学校に留学した後、赤門自動車整備大学校を卒業。冷暖房設備や省力化機器の導入など、サービス工場の業務環境改善に長年取り組んでいる同社に入社した。
入社1年目の現在は、車検業務を中心に担当する。タパさんは「大事なお客さまの車を丁寧に扱い、確実な整備を心がけています」と仕事に対する基本姿勢を語る。同店のメカニックが丁寧に技術指導するおかげで「整備技術を学べて毎日が楽しいです」と笑顔を見せる。
その技術を学ぶ姿勢は人一倍強く、同僚や上司からの信頼が厚い。同店の小野寺健店長は「とにかく勉強熱心で、本人を見ていると覚えようという意識が高く、本当に素晴らしい」と高く評価する。また、タパさんは日本語の語学力も高く、毎日元気な挨拶を行うなど社会人としての基本を高いレベルで実践する。店舗の社員もタパさんとコミュニケーションを積極的に行うことで、店舗全体にプラスの効果をもたらしている。
日々成長を続けるタパさんは、母国に住む妻と子どもの2人が間もなく来日できることになり、再会の日を心待ちにしている。日本で3人での生活を控え、タパさんのモチベーションはさらに高まっている。同社は、タパさんの成長を本部と店舗で全面的に支援し、タパさんが描く理想の姿の実現を後押しする。