家の近くに自動車整備工場と日光サーキットがあったことも影響し、子どもの頃から車が好きだった。高校で進路を決める時に好きな車の整備を仕事にしてみたいと思い、整備専門学校への進学を決めた。
　車は好きだったが、自動車整備に関しては全くの初心者だった。学校で初めてオイル交換をした時は不安しかなかったが、やってみたいという気持ちが上回り、乗り越えてきた努力家だ。当初は工具の名前を覚えることさえ大変だったと振り返るが次第に実力を蓄え、卒業後は先輩がいるスズキ自販栃木に入社した。
「上司や先輩がしっかりとフォローしてくれるので安心して仕事に打ち込める」と笑顔で話す。また、年配客や女性客が多いこともあり、整備した箇所の説明は「分かりやすい例え話などを使って説明している」。これが分かりやすいと好評で、顔を覚えてくれる常連客も年々増えている。
「実はお客さまのご用命を忘れたことがあったため、必ずメモを取るようにしている。ミスがないようしっかりとコミュニケーションをとることを心がけている」と強調する。さらに、納車前には手の跡がついていないか、どこか汚れていないかなどしっかりチェックしてから納車する。細やかな気遣いが顧客の心をしっかりとつかむ秘訣のようだ。
一歩一歩着実に成長している諏訪さんの今後の目標は、サービスフロント担当の先輩が知識やお客さま対応などで優れており、その先輩を追いつき追い越すことだ。サービスフロントは、お客さまとの最初の接点となる場であり、先輩同様、フロント業務にもチャレンジしたいと意欲的だ。