福島トヨタ(蔵敷大浩社長)いわき勿来店のサービスエンジニア草野博貴さんは、アニメ「イニシャルD」を契機に車に携わる仕事として、エンジニアを目指した。トヨタ東京自動車大学校で整備士資格を取得し「地元で働きたい」と福島トヨタに入社した。
入社したのは、トヨタディーラーが全車種を取り扱う前のこと。「トヨタ店の『クラウン』や『ランドクルーザー』などの高級車種に搭載される技術を学んで整備できるようになりたかった」と入社の経緯を語る。最新技術を習得して成長したいという気持ちが、入社を後押しした。
同社は、ジョブローテーション制度を取り入れており、草野さんは、車検と一般整備をそれぞれ月ごとに担当し、技術力を蓄積している。
エンジニアのやりがいを聞くと「難しい故障診断で原因を判断して、直すことができたとき」という。また、地元の友人から、車のトラブルで相談を受けて適切にアドバイスしたときに「頼られていると思った」とエンジニアの資格を持つことで家族や友人から信頼される存在となった。
福島県いわき市は、燃料電池車(FCV)「ミライ」を所有するユーザーが多いので、草野さんはFCVの整備に関する技術習得に努めている。
エンジニアの成長に、同社は協力を惜しまない。新型車の技術情報の研修会やトヨタ自動車の技術検定のステップアップに対して、充実した研修制度を設けている。また、FCVの整備技術習得では「車の仕組みが全然違い難しいが、一から勉強できることで知識の習得に役立っている。誰よりも先にFCVの技術を学べることが楽しい」と前向きな姿勢を見せる。
毎日の仕事では「会社の皆がフレンドリーで、働きやすい雰囲気で仕事ができている」と笑顔を見せる。
今後は、トヨタディーラーのエンジニア最高峰資格である「トップクルーを目指したい」と語る。夢の実現に向けて、同社の充実した教育体制が草野さんの成長を支援していく。