昨年の9月、ホンダ四輪サービス技能修得制度の最上位資格「Hondaマスターオブサービスジェネラリスト(HMSG)」を取得した。人とのつながりを大切にして常に努力を惜しまない姿勢は、後輩たちの良き目標となっている。
ホンダテクニカルカレッジ関東の卒業式は、東日本大震災が発生して卒業式もままならず、国家試験の受験も大変だったという。そうした中、計画停電に心が折れることもなく仕事に向かう先輩たちの姿に感銘を受け、仕事を効率よく作業を進めることの大切さを学んだ。
HMSGを目指すようになった転機は鷲宮店勤務の時だった。同店は営業職と整備士がチームとして一つにまとまって接客するスタイルで、フロントを任された。接客が苦手だったため「フロントマネージャーには向いていない」との不安が過ったが徐々に克服。そしてHMSGの取得を目標に定めた。当時の工場長が入社後に国家1級整備士の資格を取得してHMSGを取得したことが刺激になり、大きな励みとなった。
当時を振り返り「ホンダカーズ埼玉中は、技術力が高い先輩たちが大勢活躍し、そうした先輩たちの下で働けることに喜びを感じた。厳しいと思ったことも、今にして思えば先輩たちがいなかったら今の自分はない」と語る。同時に「失敗しても正面から向き合うことが自分の成長につながる」を再認識した。
現在はフロントがメインで工場長を補佐する立場だ。後進の育成も重要な役目となっている。「高校卒業後に入社した後輩が、仕事をしながら国家3級整備士の資格を取得して、今は国家2級整備士の資格取得を目指している。大切に育て上げたい」と目を輝かせる。プライベートでは子どもの成長を見守り、幸せを願う。「父親として子どもを全力でフォローしたい。子どもと後輩の成長が楽しみ」と笑顔で語る。