昨年10月から整備工場の現場を取り仕切るピットリーダー役を任されたのは入社9年目の秋山拓耶さん。高校時代の友人が乗っていたホンダのバイクがきっかけで整備士の道に進んだ。めきめきと整備の腕を上げ、今年開催される全国大会に出場するほどの技術を身に付けた。また、同店の若林佳孝工場長からの信頼も厚い。
入社当初を「学校で学んだことと現場との違いに驚いた」と振り返る。教科書通りにはいかない現場で、四苦八苦しながら臨機応変に対応することを覚えた。「さまざまな業務に挑戦し、経験を積み重ねていくこと」が技術向上の近道。その経験は、故障診断などの業務で活きているという。再現性の低い故障を見る場合には、培った経験に基づいてさまざまな可能性を検討している。そういった場面で正確に原因を把握したときがやりがいを感じる瞬間だという。
ピットリーダー役で秋山さんが意識することは「業務の効率化」。入社5年目に来店客の応対、故障内容の説明、車両引渡しといった顧客応対を行うようになってその重要性に気づいたという。現在は後輩の育成に重きを置いて効率化の改善を図る。後輩への期待が大きいゆえに悩むことも多々あるが「コミュニケーションをとって後輩を育成していきたい」と話す。
秋山さんは、今年のホンダ四輪サービス技術コンクール北関東ブロック大会のサービスエンジニアコースで優秀賞を獲得し、全国大会に北関東代表として出場する。 目標を入賞に定めた秋山さんを、会社も学科の講習会を開くなどバックアップ。秋山さんの挑戦はまだまだ続く。