座間西店の工場を切り盛りする関戸和真さんは、「ホンダ四輪サービス技術コンクール全国大会」への出場を決めた。予選では大勢の応援者が見守る中、冷静に実力を発揮できたという。「仕事中は常にお客さまが隣にいるという緊張感を持っています。そのため、競技でも普段通りにできたことが良かったです」と謙遜するが、仕事への意識は誰よりも高い。
学生時代にホンダカーズ中央神奈川の店舗前を通りかかった時、接客時ではないのにスタッフが笑顔で仕事をしていたという。その姿が印象に残り、関戸さんは入社以来「仕事中は常にお客さまが隣にいて、見られていると思って仕事をする」ことを貫いている。また、入社当時は仕事に慣れる必要から、洗車と来店客への「お出迎え」を指示されることが多かった。ともすると「つまらないな」と思う業務だが、「道路を走行する実車に触れる機会でもあり、またクルマに乗るお客さまのことを知ることができる」と前向きに捉え、積極的に動いた。「今でも洗車をするたびに、初心に立ち返ることができる」ため、大切な業務の一つだという。
常に高い意識で仕事に臨む関戸さんだが、予選大会に向けたトレーニングでは、自身の実力不足を目の当たりにしたという。「年齢や肩書は関係なく後輩にも教わり、隙間時間を見つけては学科の勉強に充てた」と打ち明ける。全国大会に向けては「自分の実力を試す機会。与えていただいたチャンスを楽しんできます」と笑顔を見せた。
エンジニアのスキルは、ユーザーの安全安心への信頼に直結する。関戸さんは「お客さまの2台目はエンジニアが売っている」と言われるよう、同社のサービス力を引き上げ「自動車整備士の概念を変えたい」と力を込める。