落ち着いた話しぶりが相手に安心感を与える。東邦オートでの勤務歴はまだ3年だが、ボルボ・カー柏の葉のサービス部門を担うナンバー2として、いまではチームをまとめる欠かせない存在だ。
都内の大手国産ディーラーで10年ほど経験を積み、東邦オートに転職した。上田さんより2年ほど前に東邦オートに移った同じ会社の先輩から声をかけられたのがきっかけだ。「10年という区切りもありましたし、プレミアムブランドの整備をしてみたいという気持ちもありました」と話す。
転職して感じたのが客層の違いだ。「やはり富裕層の方が多いですね。お店に来られるお客さまは上品な方ばかりです」。車両の整備についても「国産車と違ってさまざまな電子装置が複雑に関連し合っています。一つの不具合がいろいろなところに連動していく難しさがありますね」と話す。
いまは会社に誘ってくれた先輩とともに現場をけん引する立場にある。後輩の指導はもちろんのこと「自分にできることならばお店のために何でもやりたい。メカニックだからここまでしかやらない、ということはしたくない」と姿勢は前向きだ。
上田さんの目標はボルボの最上位資格である「レベル4」を取得すること。これからその試験が控えていて、合格に向けた勉強の最中だ。「レベル4の試験は技術だけではなく後輩の育成や問題解決能力なども問われます。メカニックは勉強しないと置いていかれますから、何としてもレベル4の資格を取りたいですね」と目を輝かせる。